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 ボックスカルバートの応力調査について

作成年度 1971年度
論文名 ボックスカルバートの応力調査について
論文名(和訳)
論文副題 昭和45年度(A-2)
発表会 昭和45年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和45年度技術研究発表会
発表年月日 1971/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
菊地理
上井偉誉
加賀屋誠一
高橋進
抄録
ボックスカルバートは、その破損状況を調べてみると、横断方向の曲げ応力による破壊よりも縦断方向の曲げ応力による破壊の方がはるかに多く、実際のボックスカルバートは、構造的に縦断方向の曲げモーメントに対しての抵抗が弱いことが知られているが、その設計方法は、十分とは言えない。縦断方向に弱い原因としては、第1にカルバートの設置された地盤の縦断方向のすべり破壊による側方流動とそれに伴う水平力が考えられ、クラックの発生や、ジョイントのあるカルバートが、開きを生ずるのもこのためだと考えられる。特に軟弱地盤上に設置された場合、このような傾向が多く見られ、今年度のひ門ひ管破損調査では、54件中、18件が側方流動が原因で、破損していると報告されている。また基礎地盤の圧密による不等沈下の影響も大きく、それが原因の破損も、前記の調査報告では、12件にのぼっている。今回の応力調査ならびにその解析にあたって検討した事項は、次のようにである。1)上載荷重の計算方法をどのように考えるか実際の盛土荷重を上載荷重として考えた場合、過小になることが多いので、沈下の影響を考慮に入れて、割増しして考える必要がある。2)曲げモーメントの計算方法をどのように考えるか従来の理論的な方法、あるいは経験的な方法では、実測値との間に差異が見られるので、新しい方法、特に階差式による方法について検討する。3)検討すべき時点をどのように定めたらよいか応力測定をしてみると、その値の変化によって、ピークを決定することが容易でないので適当な時点を考え、その時点での検討を加える必要がある。4)基礎形式の選定の基準、ジョイントについてどのように考えるか以上のような観点からカルバートに作用する外力と、内部応力を明らかにし従来の設計方法を再検討するために全国的な調査研究が行なわれており、開発局内でも、4カ所の現場に、測定計器を取り付け、定期的観測が行なわれ、数々の調査資料を得ている。この報告では、これらの調査資料に基づき、上記の事項を検討する。
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