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 鋼管グイ頭部の定着効果に関する調査研究

作成年度 1971年度
論文名 鋼管グイ頭部の定着効果に関する調査研究
論文名(和訳)
論文副題 昭和45年度(C-2)
発表会 昭和45年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和45年度技術研究発表会
発表年月日 1971/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
小西輝久
高橋沙
宮部英一
渡部政司
川端一夫
多賀谷実
抄録
ここ10数年来、クイ基礎に関する理論研究の進歩には目ざましいものがある。しかしながら、クイの支持機構に関する研究に比べて構造詳細、とくに構造物とクイ基礎の連結機構に関する研究は少なく、過去に土質工学会鋼グイ研究委員会が行なった2~3の室内模型実験があるほかは、ほとんど行なわれていない現況にある。現在、開発局では鋼グイ頭部の定着方法として、剛結構造を原則とする設計法を採用している。すなわち、鋼管グイでは、鋼管グイ頭部に生じるすべての圧縮応力を、コンクリートの支圧応力で負担させる理論計算法に基づいて、鋼管の埋込み長さ(クイ径の1.5倍)を決めた型式Aと理論根拠のあまり明確でない、施工性の配慮に重点をおいて基準化した、鉄筋溶接法による型式Bの2方式が採用されている。これらのうち型式Bによる施工例はほとんど見られず、その大半が型式Aを採用しているが、型式Aの運用については埋込み長さの基準を無視しているケースが多い。このことについては、クイ頭部の定着機構が解明されていない現在、的確な反論はできないが、過去にクイ頭定着部に起因する下部構造の破壊例が見られなかったことによる安易感あるいは埋込部の固定度に対する不安感など、主観的な判断が適切な運用を阻害しているように思われる。このようなことから、本研究はAB両型式による現場調査ならびに室内模型実験を通じて合理的な定着法を究明し、現行基準に反映させる目的をもって44年度から調査研究に着手したものである。44年度は5個所の指定現場において所定の計器類を取り付け、経時観測を行なってきたが、その調査概要および観測結果の一部については、44年度開発局技術研究発表会で中間報告として発表しているので割愛させていただく。45年度は、調査個所を増すことなく、44年度に引き続き5個所の指定現場における経時観測を継続し、その資料の取りまとめおよび解析を行なうとともに新たに室内模型実験の一部にも着手した。本報文は、44年度に引き続いて行なった現場調査の経過とその結果を述べるとともに室内模型実験の概要ならびに実験結果の一部について報告する。
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