シンボルマーク独立行政法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 ウニによる磯焼け海域での人工動揺基質を用いた藻場造成について

作成年度 2009年度
論文名 ウニによる磯焼け海域での人工動揺基質を用いた藻場造成について
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第673号
発表年月日 2009/06/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水産土木チ-ム福田 光男(Mitsuo FUKUDA)
北海道開発局釧路開発建設部根室港湾事務所所長(前水産土木チーム)北原 繁志(Shigeshi KITAHARA)
北海道開発局函館開発建設部函館港湾事務所第二工務課長今林 弘(Hiroshi IMABAYASHI)
抄録
港湾・漁港では防波堤などの構造物が本来有している海藻繁茂機能をさらに強化した自然調和型構造物を整備している。しかし、ウニの摂餌圧が原因のコンブなどの大型海藻群落が消失する磯焼け現象が、こうした構造物にも生じていることが確認されている。そこで、水産土木チームは、海藻が着生するための基質が波浪により動揺する人工動揺基質を開発した。動揺する基質にはウニが移動できないため、これを構造物に取り付けることにより海藻が生長力の弱い幼芽期にウニの摂餌圧から保護され、十分な大きさに生長してからウニが摂餌できる藻場再生技術である。本研究では、ウニによる磯焼けが確認されている江良漁港に人工動揺基質を設置し、海藻着生効果を確認するための現地調査を実施した。 その結果、周辺のブロックや自然岩礁にコンブの着生がない状況において、設置した人工動揺基質には繁茂が見られた。海藻着生機能は、3年目の人工動揺基質でも確認された。また、生長したコンブにはウニの摂餌痕が確認された。着生したコンブの固着力は、天然岩礁と同程度であった。これより、人工動揺基質は、ウニによる磯焼け海域における防波堤などの沿岸構造物に藻場を再生させ、水産有用種であるウニの摂餌場を造成する手法として有効であることが確認された。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.