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 津波来襲を意図した海氷の構造物への衝突に関する中規模実験とその数値計算手法の検討

作成年度 2009年度
論文名 津波来襲を意図した海氷の構造物への衝突に関する中規模実験とその数値計算手法の検討
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第678号
発表年月日 2009/11/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
寒冷沿岸域チーム木岡 信治(Shinji KIOKA)
寒冷沿岸域チーム山本 泰司(Yasuji YAMAMOTO)
寒冷沿岸域チーム菅原 健司(Kenji SUGAWARA)
抄録
冬期の北海道北東部沿岸域などの流氷域での津波の発生の可能性、ならびに近年の流氷量あるいは密接度の減少に伴う流氷運動の高速化が憂慮され、海氷の構造物への衝突力推定法の構築が重要かつ急務である。本報では、自由落下による海氷衝突実験、ならびにその数値計算手法について述べた。海氷の衝突力は、運動エネルギ-とともに増加するが、ある程度運動エネルギ-が大きくなると一定値になること、また運動エネルギ-は、主に海氷の破壊・側方への飛散などに消費される割合が大きいことが察された。また、衝突力は氷温の低下にともなって直線的に増加し、準静的に得られる一軸圧縮強度の氷温依存性よりも大きく、温度の低下に比例するとした引張に基づく力の氷温依存性と同等程度であった。これにより、比較的小規模な氷塊については、引張による破壊が卓越し、Saekiらに基づく引張応力に関連づけた衝突力の概略推定が可能であることが分かった。また、衝突力は、運動エネルギ-の変化(特に質量) よりも氷温依存性の方が大きいことも推察された。これは、ある程度氷塊が大きくなると、その寸法に依存しないような有限の(引張) クラック長や、構造物規模できまる(圧縮) 破壊領域に支配されていることを示唆しているとも考えられる。また、適切なパラメータ設定が実現できれば、個別要素法により、海氷の破壊挙動とその構造物応答などが良好に再現できることが分かった。
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