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発表 濁度観測と履歴解析に基づく流域の土砂生産・流出特性

作成年度 2015年度
論文名 濁度観測と履歴解析に基づく流域の土砂生産・流出特性
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本森林学会第127回大会
誌名(No./号数)
発表年月日 2016/03/27 ~ 2016/03/29
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水環境保全チーム水垣 滋(MIZUGAKI Shigeru)
水環境保全チーム谷瀬 敦(TANISE Atsushi)
水環境保全チーム平井 康幸(YASUYUKI Hirai)
抄録
流域スケールの土砂生産・流出特性を明らかにするために、北海道の総主別川流域を対象に濁度計による浮遊土砂(SS)濃度観測(2011~2014)を行い、融雪・降雨出水66イベントについてSS濃度の履歴(ヒステリシス)を類型化し、水文流出特性との関係を解析した。ヒステリシスのループ形状は時計回り(28)、直線(24)、反時計回り(10)、8の字(4)の順に多く、時計回り、8の字、直線、反時計回りの順にイベント中の最大流量が大きいことがわかった。反時計回りのヒステリシスは増水時より減水時にSS濃度が高い場合に生じ、大規模な出水時に流域の広範囲の斜面・河道から土砂が供給・輸送されたと推察される。一方、時計回りのヒステリシスは増水時より減水時にSS濃度が低い場合に生じ、小規模出水時は河床堆積物や流路近傍斜面からの土砂供給に限定されたと考えられる。融雪と降雨では最大流量や流出率に有意差が認められたが、ループ形状の出現傾向への影響は認められなかった。また大規模な崩壊や地すべりの発生は認められなかったことから、今回得られた結果は、水文特性の季節性に関係なく、流域の定常的なSS流出特性を示していると考えられる。
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