北海道の交通事故は、都道府県別の交通事故死者数が、平成12年で9年連続全国1位を記録するなど依然として多く、死者数を減少させることが急務である。特に国道においては、全道路種別における事故発生件数の割合が26%に対し、死亡事故件数は、45%を占めるなど重大事故が多発している。死亡事故に至りやすい事故形態は、人対車両を除いて、正面衝突、路外逸脱、工作物衝突事故などの郊外で多く発生する事故である。郊外部では、走行速度が高くなりやすい傾向が見られるために、結果的に死亡事故に至りやすいと推察される。このような事故を減少させるために、米国ではランブルストリップ(Rumble Strips)の設置が盛んに行われている。ランブルストリップは、道路の路肩またはセンターの舗装路面上に設置された凸型あるいはグルービング付きのパターンである。その目的は、車両が部分的あるいは完全に車線を逸脱した時に、タイヤがランブルストリップ上を通過することにより突然ゴロゴロと音が発生し、さらに車両やハンドルも振動して運転者に対し、覚醒や注意を促すことである。従って、うっかり、ぼんやりや居眠りによる事故に対し有効な事故対策手法である。本報告は、米国におけるランブルストリップを調査し、いくつかのパターンのランブルストリップを苫小牧寒地試験道路に試験施工を行い、被験者を募って、実際の走行に対し、アンケート調査を行った結果を報告するものである。 |