国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

論文投稿 情報不足条件下での広域地下水の非定常流動解析手法に関する研究

作成年度 2003年度
論文名 情報不足条件下での広域地下水の非定常流動解析手法に関する研究
論文名(和訳)
論文副題 サロベツ湿原を例として
発表会
誌名(No./号数) 水文・水資源学会誌 第16巻4号
発表年月日 2003/07/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
山梨大学大学院工学研究科張 祥偉(ZHANG Xiangwei)
山梨大学大学院工学研究科山本 直樹(YAMAMOTO Naoki)
山梨大学大学院工学研究科竹内 邦良(TAKEUCHI Kuniyoshi)
山梨大学大学院工学研究科石平 博(ISHIDAIRA Hiroshi)
環境研究室中津川 誠(NAKATSUGAWA Makoto)
環境研究室羽山 早織(HAYAMA Saori)
抄録
北海道北部に位置するサロベツ湿原は、サロベツ川の下流域に広がる面積約230km2にも及ぶ広大な湿原である。この地域では、これまで農地造成や洪水氾濫防御を目的とした排水路整備などにより地下水位の低下が促されてきた。その結果、湿原の面積が縮小しつつあり、それを保全するには、地下水位の動向を知ることが必要であり、地下水流動の経時変化の解析を行う必要がある。サロベツ湿原の地下水流動解析においては、地下水位、透水係数あるいは融雪に関する観測データが少ないなどの問題がある。本報文では、寒冷積雪地域に位置するサロベツ湿原地下水の非定常流れの解析を目的に、地質統計手法、融雪推定手法と広域地下水流動解析手法を融合し、充分な情報が不足しているなかで融雪を考慮した地下水流れの解析を行うことのできる手法を提案した。最初に観測情報の不足に伴う地下水位空間分布の推定精度の低下を抑えるために、地形標高を補助的な情報として地下水位の空間分布を推定するROKMT法(Residual Ordinary Kriging with modified Trend)を提案した。その上で、有限要素法による定常地下水流動モデルを用いて、透水係数を同定する。さらに、融雪が地下水に与える影響を考慮するために、広域の積雪水量、融雪水量の空間分布を推定し、三角形メッシュ差分法(TFDM)法を用いて、非定常地下水流動シミュレーションを行う。実際には、この手法を用いて、1997年のサロベツ湿原地下水位の空間分布を推定するとともに、透水係数の空間分布を同定し、1998年1月~2000年12月の期間を対象に、サロベツ湿原の非定常地下水流動の解析を行い、本手法の妥当性を確認した。
本文閲覧ご希望の方は、直接、当該学会等にお問い合わせください。
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.