国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 別海共同利用型バイオガスプラントの課題と対応

作成年度 2004年度
論文名 別海共同利用型バイオガスプラントの課題と対応
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第20回 寒地技術シンポジウム
誌名(No./号数) 寒地技術論文・報告集 vpl.20
発表年月日 2004/11/02
所属研究室/機関名 著者名(英名)
土壌保全研究室石渡 輝夫(ISHIWATA Teruo)
土壌保全研究室石田 哲也(ISHIDA Tetsuya)
土壌保全研究室大日方 裕(OBINATA Yutaka)
土壌保全研究室中川 靖起(NAKAGAWA Seiki)
土壌保全研究室横濱 充宏(YOKOHAMA Mitsuhiro)
土壌保全研究室小野 学(ONO Manabu)
抄録
「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」は、①積雪寒冷地における、②固形糞尿とスラリ-状糞尿を原料として併用する、③堆肥化施設を併設する共同利用型バイオガスプラント、の実証試験である。2000年度に実証試験施設を建設し、2001年度以降、別海施設はほぼ連続稼動しており、これまでに、以下のような事がほぼ明らかとなった。1) メタン発酵施設自体は糞尿スラリ-の連続投入と加温で順調に稼働しているが、原料糞尿のプラント搬入に関しては、農家畜舎脇の糞尿貯留施設の整備、農家貯留施設までの搬入路の整備及び糞尿の効率的な運搬体系の整備が必要である。また、畜舎での糞尿の凍結対策あるいはプラントでの融解対策が必要となる。2) 敷き料として長藁を使用した固形糞尿は、パイプやポンプ等の閉塞防止のため固液分離する必要があるが、裁断藁を使用した固形糞尿は固液分離せずに原料として用いることがある程度までは可能であった。一般に、固形糞尿を受入れることはそのための設備、機械及び労力が必要とされる。このため、スラリ-状糞尿のみを原料とする方が、エネルギ-収支や施設の運営経費の観点からは有利となる。3) 堆肥化施設も含めたバイオガスプラントでのエネルギ-は冬季も含めて発生するバイオガスでほぼ自給できると推定される。4) メタン発酵後の消化液には原料糞尿と同程度の肥料成分が含まれ、その牧草や畑作物への液肥としての施用法はほぼ確立した。消化液の殺菌処理(70℃・1時間あるいは55℃・7.5時間保持)により、共同利用型施設を介しての、糞尿由来伝染病の伝搬や雑草種子蔓延の危険性はほぼ無くなる。5) プラントへの糞尿の搬入も含めた処理費を農家負担費用のみで賄うのは困難であるため、処理料収入を得られる有機性廃棄物が近傍に賦存すること、あるいは生産堆肥が販売可能な事が、経営的な存立条件のひとつである。
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