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発表 FRPジベルのせん断伝達耐荷性能に関する基礎的検討

作成年度 2005年度
論文名 FRPジベルのせん断伝達耐荷性能に関する基礎的検討
論文名(和訳)
論文副題
発表会 平成17年度土木学会全国大会第60回年次学術講演会
誌名(No./号数) 第60回年次学術講演会講演概要集(CD-ROM) DISC2 CS2-058
発表年月日 2005/09/07 ~ 2005/09/09
所属研究室/機関名 著者名(英名)
摂南大学大学院湯室 貴章
摂南大学工学部平城 弘一
構造研究室三田村 浩(MITAMURA Hiroshi)
大阪大学松井 繁之
鹿島建設(株)技術研究所須田 久美子
鹿島建設(株)技術研究所福田 一郎
抄録
一般に鋼床版舗装用基層材には,防水性・たわみ追従性に優れ,ひび割れが発生しにくく,転圧不要な流し込み工法である,などの利点に着目されて,グースアスファルトが使用されている.グースアスファルトは220℃~260℃に加熱攪拌されて,鋼床版のデッキプレート上に流し込まれるため,実施工において,縦リブ・横リブなどに変形を引き起こすことや,デッキプレートと両リブとの溶接部に残留応力を生じさせることなどが懸念される.さらに,グースアスファルトは比較的薄く施工され,温度変化の影響により剛性が低下する.車輪の路面走行位置は一定箇所に集中しがちであることから,近年の交通量の増加・車両の大型化もあり,他の舗装材を用いた一般道路舗装部に比べてわだち掘れが発生しやすいことも指摘されている.このような問題を解消するために,グースアスファルトに代わる新材料の開発が求められている.また,近年の疲労損傷事例の増加から,鋼床版の設計では,疲労問題は避けて通れない重要な課題である,と考えられている.[*]そこで本研究では,鋼床版舗装用基層材として,新材料である高靭性繊維補強セメント複合材料(Engineered Cementitious Composite,以下ECCと略記)を用いることを考えた.ECCは常温で施工され,ECCはひび割れ発生後も,ECC内に混入された繊維(ビニロン)の架橋効果により,変形性能を飛躍的に向上させることができる.従来のモルタルに比べて大きな変形性能(約100倍程度)を有している材料である.鋼床版のデッキプレートとECCとを一体化させるために,鋼床版のデッキプレートには繊維強化プラスチック(以下FRPと略記)製のプレート型ジベルを接着剤(アクリル樹脂系)で設置した.また,路面に凍結防止剤が散布される際の鋼床版の遮塩性などを高めるために,高性能ポリウレア系表面被覆材(以下、防水層と略記)を,FRPジベル部を除いて敷設する構造とした(図-1参照).なお,防水層の上面はECCとの摩擦力を高めるためにエンボス状に施工されている.[*]本文は,鋼床版の舗装用基層材としてECCを用いた場合を想定して,鋼床版とECC間のせん断伝達耐荷性能を確認するために実施した一連の実験結果について述べるものである.
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