路上工事の交通規制を伴う工事において、一般の交通車両を主因とした交通整理員や作業員などの工事関係者が巻き込まれる交通事故が後を絶たない。これは、路上工事における工事の形態上、錯綜する通行車両の直近にて作業をおこなわなくてはならないという実情があり、路上作業エリア内およびその付近は、常に危険を伴う状況下にある。平成17年3月には、国土交通省より「平成17年度における建設工事事故防止のための重点対策の実施について」と題した通達がなされており、各発[*]注機関や関係業団体にておいては、、交通事故防止重点対策として、運転者への注意喚起方法と車両の制動抑制を組み合わせたもらい事故への対策を実施している。[*] このように、作業エリアにおいて交通事故から工事関係者の安全性を確保する取り組みがおこなわれていることから、今回、北海道の路上作業エリアにて発生している交通事故の状況について調査をおこなった。この調査結果より、北海道の一般国道の路上作業エリアにおいて発生している交通事故は、工事関係者以外の第三者を原因とする交通事故が大半であり、もらい事故については全体の4割を占めていることが把握できた。また、物流会社および警備会社双方においておこなった、路上作業エリアの交通安全対策に関するアンケート調査結果からは、物流会社、警備会社双方の双方において、「工事案内標識の表示内容のわかりやすさ」および「交通整理員の夜間の視認性」については、不満傾向が強く、改善をおこなうべき意識の高い項目であることがわかった。[*] これらの調査結果より、工事看板の改善方法や交通整理員に対する視認性向上の対策が、一つの検討課題として挙げられる。 |