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発表 自然由来の重金属に関する溶出量の評価について

作成年度 2007年度
論文名 自然由来の重金属に関する溶出量の評価について
論文名(和訳)
論文副題
発表会 産業技術連携推進会議 第1回土壌汚染研究会
誌名(No./号数)
発表年月日 2007/09/28
所属研究室/機関名 著者名(英名)
防災地質チーム田本 修一(TAMOTO Shuichi)
抄録
本研究では、降雨による重金属成分の溶出傾向を把握するために実施した雨水暴露試験と過年度に実施した粒径別溶出試験ついて、比較検討した結果、WT、HA及びLT1では、酸性雨が降っているにもかかわらず浸出水のpHはpH7~9と酸性雨の影響はあまり受けていない。また、LT2では酸性雨よりもpHが低下した。これは、WT、HA及びLT1では、岩石中に含まれる炭酸塩鉱物や粘土鉱物が中和に寄与したためと考える。また、LT2では、黄鉄鉱などの硫化鉱物が分解し、硫酸イオンが供給されたためと考える。LT2では、粒径別溶出試験よりも雨水暴露試験で多くの重金属類が検出された。これは、酸性環境下で鉱物の分解が促進したことによるものと考えられた。WT、HA及びLT1において、粒径別溶出試験では砒素が溶出しやすく、雨水暴露試験ではセレンが溶出しやすい。この違いは、溶出液のpHが両試験でわずかに異なることによるものと考える。すなわち、雨水暴露試験では大気中の二酸化炭素が溶出液に溶け込みpHを低下させてセレンの溶出を抑制させたためと考える。
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