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論文投稿 A Simple Method of Discriminating Between Occurrences of Freezing Rain and Ice Pellets in the Kanto Plain、 Japan

作成年度 2008年度
論文名 A Simple Method of Discriminating Between Occurrences of Freezing Rain and Ice Pellets in the Kanto Plain、 Japan
論文名(和訳) 関東平野における着氷性の雨と凍雨の簡易判別手法
論文副題
発表会
誌名(No./号数) Journal of the Meteorological Society of Japan、 Vol. 86、 No.5
発表年月日 2008/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
雪氷チーム松下 拓樹(MATSHSHITA Hiroki)
千葉大学西尾 文彦(NISHIO Fumihiko)
抄録
2003年1月3日に関東平野で発生した着氷性の雨および凍雨について気象状況の解析を行い、熱力学的な理論検討に基づく発生判別手法の提案を行った。[*] 関東平野では、2003年1月3日18JSTから24JSTにかけて西部の内陸地域を中心に着氷性の雨や凍雨が降った。各地で着氷性の雨や凍雨が観測されていたとき、地上付近には内陸からの弱い局地的な寒気移流があり、上空900hPa付近には総観規模の低気圧の接近に伴う南からの暖気移流が卓越していた。この大気構造によって、着氷性の雨の発生条件、つまり降雪粒子が融解して雨滴となるための上空の暖気層(気温0℃以上)とその雨滴が冷やされて過冷却状態となるための地上付近の寒気層(気温0℃以下)が形成された。[*] 着氷性の雨と凍雨の発生判別手法について、降水粒子と大気との間の熱収支に関する理論検討を行った。その結果、降雪粒子の融解条件を暖気層の平均気温、平均相対湿度、厚さを指標として示し、雨滴の凍結条件を寒気層の平均気温、平均相対湿度、厚さを用いて表すことができた。さらに地上気象の条件として、湿球温度が0℃以下のときに着氷性の雨が降る傾向が示された。降雪粒子の融解条件、雨滴の凍結条件、地上の湿球温度、以上の3条件から2003年1月3日21JSTの関東平野における地上降水種の地域分布を推定した。推定結果は実測の降水種の分布によく対応し、この方法によって着氷性の雨と凍雨を含む地上降水種の推定が可能であることが示された。
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