国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 ネット工によるすり抜け現象を伴う雪崩の対策効果について

作成年度 2010年度
論文名 ネット工によるすり抜け現象を伴う雪崩の対策効果について
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第685号
発表年月日 2010/06/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
雪氷チーム松下 拓樹(Hiroki MATSUSHITA)
雪氷チーム松澤 勝(Masaru MATSUZAWA)
雪氷チーム坂瀬 修(Osamu SAKASE)
雪氷チーム中村 浩(Hiroshi NAKAMURA)
抄録
雪崩予防柵を斜面積雪がすり抜ける現象への対策として、柵にネットを取付ける方法が試みられている。このネット工によるすり抜け現象の発生防止効果及び防止機構を明らかにすることを目的として、自然積雪を用いた現地試験、人工雪崩実験、模型実験を行った。[*] その結果、すり抜け現象は密度および硬度の小さい積雪特性で発生することが明らかとなり、ネット工により、すり抜け現象の発生を防止することが確認された。また、密度と硬度が小さい自然積雪を用いた模型実験によると、ネット工によって柵の支持面における雪の接触面積が増えるため雪の荷重を分散し、密度と硬度が小さい雪でも圧縮破壊が生じにくくなることが示された。つまり、ネット工によるすり抜け現象の発生防止機構として、雪崩予防柵本来の対策目的である斜面積雪の移動を抑止する効果があり、これによりすり抜け現象の発生防止効果が得られると考えられる。
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