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発表 ポータブルベーン試験器と簡易雪密度測定器の開発

作成年度 2010年度
論文名 ポータブルベーン試験器と簡易雪密度測定器の開発
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第23回ふゆトピア研究発表会
誌名(No./号数)
発表年月日 2011/01/21
所属研究室/機関名 著者名(英名)
道央支所横山 博之(YOKOYAMA Hiroyuki)
道央支所吾田 洋一(AZUTA Youichi)
道央支所佐藤 圭洋(SATOU Takahiro)
雪氷チーム松澤 勝(MATSUZAWA Masaru)
抄録
1.はじめに[*]道路を維持管理する上で斜面積雪の安定度合いを定量的に把握することは重要である。積雪の安定度把握には、積雪の剪断強度と雪密度計測が必須であるが、計測に手間と時間がかかるため道路雪崩の現場では計測されず、有識者の長年の経験により推定しているのが実態である。そこで著者らは、近年の北海道で多発している明確な弱層を持たない積雪の剪断強度を計測する器械としてポータブルベーン試験器を、雪密度を斜面においても迅速・簡単に計測できる機器として雪密度測定器を開発し、従来方式との比較試験を行ったので報告する。[*]2.ポータブルベーン試験器の開発と検証試験結果[*]開発したポータブルベーン試験器は、ベアリング付大型グリップを装着しているため、手袋をはめた状態でも積雪の剪断強度を安定して計測することが可能となっている。シアーフレーム試験値とポータブルベーン試験値とはほぼ等値線上に分布し、相関係数は0.951と非常に強い相関が見られたので両者はほぼ同じ値が得られると言える。また、我々の既往の研究により準備時間を含めた計測時間は1/4となっているので実用性は高いと考える。[*]3.簡易雪密度測定器の開発と検証試験結果[*]雪密度の計測は、一般に容積100ccの密度サンプラーで雪を採取し、上皿秤でその重量を計測する方法が採られている。しかし、密度サンプラーと秤を現場に携行する必要があるので、両者を一体化し、雪採取後すぐに雪重量を計測する器械を開発した。従来方式と簡易雪密度測定器を比較すると、雪密度および標準偏差は同程度で、計測時間結果では、従来方式に比べ簡易雪密度測定器は約10%短縮された。本機器を活用することにより、台秤を持ち歩かずに済み、器械は防寒服のポケットに入れ持ち運ぶことも可能なので、フィールドでの実用性は高いと考える。
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