積雪寒冷地域のポーラスアスファルト舗装は,降雪期の除雪などにより骨材飛散や空隙詰まりが発生し,路面騒音低減機能や排水機能が比較的早期に低下する.そのため,耐久性に優れ,機能の持続性の向上が期待できる砕石マスチック混合物(以下,SMA)などの適用性について検討されている. [*]SMAの表面は密粒度アスファルト混合物に比べ凹凸が大きいため,車両走行時にタイヤトレッドと路面間で圧縮された空気が開放されることで発生する"エアポンピング音"の発生抑制が期待できるといわれている.しかしながら,エアポンピング音の発生抑制効果を定量的に評価する手法は確立されておらず,そのため,効率的・効果的な路面設計を行うことが困難な状況にある.また,現地試験においても簡易な方法で騒音低減効果を確認できる手法が望まれている.[*]このようなことから,筆者らは,(1)管内法による垂直入射吸音率測定方法を応用し,SMAのエアポンピング音の発生抑制効果を評価する手法,(2) 室内試験機を使用し,SMAのタイヤ/路面騒音発生抑制効果を評価する手法,について検討しその適用性を確認した.本文では,測定手法の概要を示すとともに,室内で行った試験結果について報告する. |