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発表 大規模バイオガスプラントにおけるガス利用方法とエネルギー収支の特徴

作成年度 2011年度
論文名 大規模バイオガスプラントにおけるガス利用方法とエネルギー収支の特徴
論文名(和訳)
論文副題
発表会 2011年度農業施設学会大会研究発表会
誌名(No./号数)
発表年月日 2011/08/24 ~ 2011/08/26
所属研究室/機関名 著者名(英名)
資源保全チーム中山 博敬(NAKAYAMA Hiroyuki)
酪農学園大学干場信司(Hoshiba Shinji)
資源保全チーム横濱 充宏(YOKOHAMA Mitsuhiro)
鹿追町役場城石賢一(SHIROISHI Kenichi)
鹿追町環境保全センター植松武泰(UEMATSU Takeyasu)
酪農学園大学森田茂(Morita Shigeru)
抄録
家畜ふん尿を主原料とする大規模バイオガスプラントでは、発生するバイオガスをコジェネレーター(CHP)で燃焼させて電力および熱エネルギーとして利用する方法が一般的である。これまで筆者らは、1日50m3の家畜ふん尿を処理できる共同利用型バイオガスプラント(以下、別海プラント)におけるエネルギー収支を明らかにし、プラント外部へ供給可能なエネルギー量を定量的に評価した。しかしながら、プラントの規模がさらに大きくなった場合、エネルギー収支に変化が生じ、プラント外部へ供給可能なエネルギー量も変わると考えられるが、それらを定量的に比較検討した事例はない。そこで本報告では、実際に稼働中の大規模バイオガスプラント(以下、鹿追プラント)で計測したデータを基にシミュレーションモデルを構築し、バイオガスプラントの規模が変化した場合のエネルギー収支を算出し、プラント外部へ供給可能なエネルギー量を定量的に評価した。[*]その結果、夏期には鹿追プラントでの熱エネルギーの産出量が別海プラントのそれと比較して多くなり、8月では約2.6倍の量を示した。一方、両プラントとも冬期には熱エネルギーをわずかしか産出することができない。その要因としては、規模が大きい鹿追プラントでは発酵槽が複数存在することと、円柱型発酵槽上部がゴム膜製であることにより、発酵槽からの放熱量が多くなったことが考えられる。このように寒冷地におけるバイオガスプラントでは、施設規模が大きくなった場合でも冬期にはプラントでの熱需要が大きいため、プラント外部へ供給可能な熱エネルギー量は非常に少ないことが明らかとなった。したがって、バイオガスプラントから外部へ供給するエネルギーの利用方法を検討する場合には、これらの特徴を考慮することが重要である。
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