国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 従来型ポケット式落石防護網の実規模重錘衝突実験

作成年度 2013年度
論文名 従来型ポケット式落石防護網の実規模重錘衝突実験
論文名(和訳)
論文副題
発表会 平成25年度 鋼構造シンポジウム
誌名(No./号数) 鋼構造年次論文報告集 第21巻(CD-ROM)
発表年月日 2013/11/14 ~ 2013/11/15
所属研究室/機関名 著者名(英名)
寒地構造チーム山口 悟(YAMAGUCHI Satoru)
寒地構造チーム今野 久志(KONNO Hisashi)
寒地構造チーム西 弘明(NISHI Hiroaki)
土木研究所つくば中央研究所佐々木 哲也(SASAKI Tetsuya)
室蘭工業大学大学院小室 雅人(KOMURO Masato)
抄録
本研究では,従来型のポケット式落石防護網の耐衝撃挙動に着目し,実規模の重錘衝突実験を実施した.実験時には高速度カメラによる三次元挙動計測を併せて行った.本実験の範囲内で明らかとなったことを整理すると,以下のようになる.1) 落下高さ6 mの条件において横ロープの設計張力と同程度以上の張力が作用するケースがあること,このことよりロープ端部の定着箇所に大きな損傷が生じることを確認した.これは,金網に衝突した重錘が跳ね返されることなく,落下しながら直下の横ロープに接触(作用)していることによるものと推察される.2) 一方,縦ロープの設計張力と実験結果は,ほぼ等しい張力となっていることがわかった.3) 横ロープ張力は重錘衝突点より下方で大きく,重錘の地盤面への着地の状態によっては最下段でも大きくなることがわかった.4) 防護網の応答は重錘衝突点近傍の金網の局所的な塑性変形だけでなく,全体的な変形や揺動も伴っていることを確認した.5) 落石防護網のように大変形を伴う三次元動的挙動の把握には,斜め2 方向からの高速度カメラ計測手法が有効であることがわかった.今後は,異なる条件下での追加実験を実施し,シミュレーション解析の妥当性を検証するとともに,実験結果を踏まえ落石防護網のエネルギー吸収機構等について詳細に分析する予定である.
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