建設副産物の再生利用に関しては、資源の有効利用、環境の保全といった地球環境問題を視点とした高い社会的要請がある。平成6年4月にリサイクルプラン21(建設副産物対策行動計画)が策定され、北海道における建設副産物の再利用率の目標については、アスファルトコンクリート魂100%と定められた。リサイクルプラン21ではアスファルトコンクリート魂の再利用方法としては、再生加熱アスファルト混合物、再生クラッシャラン及び再生セメント安定処理路盤材料等として再利用を行い、建設副産物の搬出の抑制を図るために現場内利用や再生資源化施設に搬出して、再生資源の積極的活用に努めることになっている。平成10年度から北海道開発局では再生加熱アスファルト混合物については、「アスファルトコンクリート再生骨材の表層への利用に関する暫定品質基準(案)」を策定し、従来までは基層以下に使用されていた混合物が表層にも使用できるようになった。一方、再生路盤材料の品質基準については「プラント再生舗装技術指針」に規格が示されているが、積雪寒冷地で問題となる凍上や凍結融解の影響については触れられていない。本報告は、これらの問題に対処するため、アスファルト再生骨材(以下、再生骨材)を路盤材、凍上抑制層に利用した試験施工の結果を報告するものである。 |