国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 網走湖の塩淡境界層水深について

作成年度 2001年度
論文名 網走湖の塩淡境界層水深について
論文名(和訳)
論文副題  
発表会 平成13年度技術研究発表会/第45回北海道開発局技術研究発表会
誌名(No./号数)  
発表年月日 2002/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
網走開発建設部治水課崇田 徳彦(MUNETA Naruhiko)
網走開発建設部治水課小林 伸行(KOBAYASHI Nobuyuki)
網走開発建設部治水課谷瀬 敦(TANISE Astushi)
抄録
網走湖は一級河川網走川の下流に位置する面積32.3k㎡、最大水深16.1mの汽水湖である。網走湖の特徴は海域の湖位が湖水位を上回る場合に海水が湖内に流入し、塩水と淡水の密度成層が形成されていることである。強固な境界層により塩水と淡水が交じり合うことがほとんどなく、塩水層は無酸素状態で多量の栄養塩類が蓄積されている。このため、富栄養化に伴うアオコや強風時に塩水層(無酸素)の上昇による青潮が発生している。特に、1980年代以降、網走湖ではアオコや青潮が頻発するようになり早急な水質浄化対策が必要となっている。しかしながら、網走湖はヤマトシジミ・ワカサギに代表される内水面漁業が非常に盛んであり、また豊かな生態系が保全されていることから、アオコや青潮を個別に抑制する対策を実施するのでは不充分であり、水環境を勘案した総合的な対策が必要となる。網走湖の汚濁原因は、上流から流入する栄養塩類に加えて、栄養塩類が植物プランクトンなどに吸収されたり、土粒子に吸着して塩水層や底泥に沈降し、この塩水層から再び淡水層へ拡散することから、塩水層のボリューム、すなわち塩淡境界層水深が淡水層の富栄養化に大きく関与している。このため、湖内対策や流入河川対策を進めていく前に、塩淡境界層水深の決定が再重要課題となっている。本文では、「網走湖水質保全対策検討委員会」での検討結果を踏まえ、水質浄化と生態系保全の両側面から網走湖の塩淡境界層水深についておおよその結論が得られたので報告する。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.