公共工事のコスト縮減対策については、平成9年度4月に策定された政府における「公共工事コスト縮減対策に関する行動指針」及びこれに基づく旧建設省の「同行動計画」に基づき、「公共工事コスト縮減に資する諸施策を、速やかに実施するとともに、遅くとも平成11年度末までに完了し、その効果が速やかに得られるよう最大限の努力をすることとする。」とされていた。その結果、平成9年度から平成11年度までの3年間の取り組みで一定の成果が得られたと報告されているが、依然として厳しい財政事情の下で引き続き社会資本整備を着実に進めていくため、平成12年度以降については新行動指針、新行動計画を策定し、これまで進めてきた直接的な工事コスト低減に加え、時間的コストの低減、施設の品質向上によるライフサイクルコストの低減、工事における社会的コストの低減、工事の効率性向上による長期的コスト低減を基本的な視点として総合的なコスト縮減が推進されている。本報告は、当初段階で策定されていた施策例で「工事構成要素のコスト縮減施策」の中から「建設副産物対策」に焦点を合わせ、また「建設リサイクル推進計画」の施策も意識した取り組みとして、「高含有有機質土(表土)の道路土工への活用」について検証結果をとりまとめたものである。 |