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 寒冷地向けアスファルトマットに関する調査研究

作成年度 1989年度
論文名 寒冷地向けアスファルトマットに関する調査研究
論文名(和訳)
論文副題 平成元年度(港-10)
発表会 平成元年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成元年度技術研究発表会
発表年月日 1990/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
杉本義昭
水野雄三
抄録
重力式港湾構造物の直立部の堤体諸元は、一般に、滑動又は転倒のいずれか一方の安定限界によって定まっている。滑動の安定で堤体諸元が決定されているような場合、その抵抗力は堤体重量と摩擦係数の積で表せることから、摩擦係数を増加させると堤体重量は少なくても同じ抵抗力を得ることができる。摩擦係数を増大させる工法の一つとしてアスファルトマット工法が昭和38年度に和歌山港工事事務所により有田港防波堤175mに採用された。通常、捨石とケーソンとの摩擦係数は0.6であるが、この工法を実施するにあたり室内実験や屋外実験を行い、摩擦係数を 0.7と定めている。アスファルトマット工法は有田港の他に、姫路港、和歌山港などでも採用されてきたが、長期にわたる耐久性に関しての懸念があり、アスファルトマット工法の採用は、一部の港湾等に限られていた。このため昭和44年度に、有田港防波堤の施工に用いたものと同一配合のアスファルトマットの供試体を作成し、同防波堤付近の海中で保存して、30年後までの供試体の物理特性を調べるという耐久性調査が開始され、現在15年間分のデータが解析されている。さらに昭和52年度には38年度に施工された防波堤の下のアスファルトマットから実際に試料を採取し、その性状と特性を試験し、耐久性の面から、その有効性を明らかにしている。一方、北海道においてもアスファルトマット工法は昭和42年頃から採用されだしているが、冬期間の沿岸海域における海水温度が0℃近くにもなるため、耐久性もさることながらアスファルトのもつ性能低下が懸念されていた。すなわち、加川の研究でも示されているが、アスファルトマットはその温度が低いほど摩擦係数は小さくなる傾向がある。その後、北海道の港湾、漁港で採用されたアスファルトマットは、施行性はもとより、低温下でもより性能が発揮されるように、配合に種々の改良が加えられてきた。しかし、アスファルトマット工法のもつ課題である耐久性については、確認されていないため、採用に当たっては短期間の使用に限られているのが現状である。アスファルトマット工法は、摩擦係数を増大させる工法として、所定の機能が維持されるならば、経済的に有効であるため、昭和56年度から港湾研究室でアスファルトマットの性状、および有効性を検討するため50年間にわたってアスファルトマットの物理的性状試験と摩擦係数試験を行い、その耐久性調査を実施することとなった。本報では現在までに得られた8年間のデータと、昭和63年に防波堤下面から採取したマット片のデータを合わせて解析し、取りまとめた。また、平成元年度の「港湾の施設の技術上の基準」の改訂に伴い摩擦増大用アスファルトマット合材の基準値が、曲げ、圧縮強度で、10Kg/cm2(20℃)から20Kg/cm2(20℃)に改訂されたため、新基準値にあった寒冷地用アスファルトマットの最適配合の検討もあわせて報告するものである。
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