今年度、一般国道231号石狩町新ルート改築事業の11月供用を目標に、ルート内の花畔大橋橋面舗装に着手することとなった。花畔大橋は、石狩川水系茨戸川に架設される橋長230m(支間割140.5m+87.8m)の2径間連続斜張橋である。同橋は、総幅員36.8m、桁高2.5mの偏平逆梯形箱桁を、11段ハープ型マルチケーブルで1面吊りした国内でも珍しい橋梁である。上部架設は河川条件・架設条件等により長径間部張出工法で主桁各ブロックの接合には高力ボルトが使用された。そのため、鋼床版面上にボルトが露出している。橋面舗装は、ボルトの突出部を考慮して標準厚より2㎝厚い10㎝とした。また、舗装材は、防水機能を有するグースアスファルトを基層に6㎝、交通量を勘案して、改質アスファルトを用いた細粒度ギャップアスコンを表層に4㎝の施工となった。しかし、ここでグースアスファルトについての問題が生じてきた。グースアスファルトは橋梁鋼床版面の防水舗装として一般的に使用し、その標準施工厚は3~4㎝とされている。今回の工事は前述の理由で施工厚は6㎝となる。過去において、6㎝グースアスファルトの施工は数例あるが、橋梁全体の場合は国内でも他に例がない。本論文においては、厚層グースアスファルト6㎝の設計と施工について報告し、今後における問題点を堤起するものである。 |