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 元稲府漁港静穏度解析について-外防波堤法線及び航路設定の検討-

作成年度 1990年度
論文名 元稲府漁港静穏度解析について-外防波堤法線及び航路設定の検討-
論文名(和訳)
論文副題 平成2年度(港-26)
発表会 平成2年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成2年度技術研究発表会
発表年月日 1991/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
宝福一哉
阿部俊六
抄録
元稲府漁港は、昭和25年5月に「漁港法」が施行され、翌26年6月農林省告示第243号によって第4種漁港に指定され整備拡張が行われた。昭和33年度に第1期工事竣工、昭和37度年に拡張のため、第2期工事に着工し昭和40年度竣工、その後漁船数の増加及び大型化に対応するため、昭和46年度に第3期工事に着工し昭和56年度をもって完了港となった。しかし、荒天時に港内がじょう乱し、漁船の係留が困難となる場合がしばしば発生し、地元利用者からの要請が強まり昭和63年産より第8次漁港整備計画より拡張工事が再開された。第8次漁港整備計画を策定するにあたり、港研ライブラリー(23)の「港内波高分布」計算で静穏度解析を行ったが、この方法は水深変化を考慮していない他、港形を現す防波堤、岸壁等を半無限堤の組合わせで表現することから小規模の漁港は計算精度が悪くなる傾向がある。元稲府漁港周辺の地形は水深変化が著しく、港の規模も比較的小規模な漁港であるため、他の方法で静穏度解析する必要があった。一般に港内波高分布は、①港口侵入波、②港内伝達波、③越波、④港内反射波、⑤港内発生波、⑥副振動などにより支配されるが、大港湾に比べて漁港の静穏度を評価する場合、港内域が狭いことから港内反射波や幅振動が問題になる例が多い。また漁港は浅海域に建設されるため、周辺の海岸地形による波浪変形に大きく支配される。さらに、利用船型が小型であるため、計算精度が要求されるなど、漁港特有の問題点を抱えている。最近、構造解析から発達した有限要素法(FEM)が流体問題にも適用されるようになり、波浪の計算においても、屈折・回析・浅水変形を同時に考慮でき、副振動も計算できるようになった。有限要素法はその特徴の一つとして海底地形変化や光景など形状表現に優れた点を有しており、漁港など小さい港の港内波高分布計算手法の一つとして有望視できる。本文は、元稲府漁港を対象に有限要素法による波高分布を行った結果について報告するものである。
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