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 忠別ダム河床堆積層の凍結サンプリングについて

作成年度 1991年度
論文名 忠別ダム河床堆積層の凍結サンプリングについて
論文名(和訳)
論文副題 平成3年度(ダ-20)
発表会 平成3年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成3年度技術研究発表会
発表年月日 1992/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
正国之弘
小森敏弘
加賀恒夫
抄録
忠別ダムは、石狩川水系忠別川に建設中である建設省直轄の多目的ダムである。ダムサイト河床部には、忠別川のたび重なる氾濫で堆積した砂礫により、広大な面積を有する平坦地(氾濫原)が形成されており、その幅は600m・最大深さは40mにも達する。堤体は重力式コンクリートとゾーン型フィルの複合タイプで調査検討中であり、フィル部は直接河床砂礫上に築造する予定であることから、砂礫部の物性値を正しく評価し、それを踏まえた上で設計を行うことが必要となる。一般に地盤の力学特性は、対象とする地盤から採取した試料を用いて室内試験によって求めるが、試料は採取方法によっては、その過程で乱されてしまい、再び原位置の密度に締固めたとしても、地盤の原位置での正確な力学特性を評価することは難しくなる。特に動的強度と動的変形特性は乱れに敏感であるとされており、その性状を正確に把握するためには良質の不攪乱試料が必要となる。近年、特に重要構造物に関して、砂および砂礫地盤の強度特性を精度良く求めようとする場合、凍結サンプリング法が適用されてきている。凍結サンプリング法とは、予め凍結させた地盤から試料を採取する方法であり、良質な不攪乱試料を得ることができる。これらのことから、当事業所では、砂礫層の原位置における正確な土質性状を把握するための室内試験用試料の採取方法として、凍結サンプリング法を採用した。当ダムサイトにおける砂礫層の最大粒径などから、直径30㎝高さ60㎝の供試体による試験が必要であると考え、凍結地盤に対して内径30㎝の大口径ボーリングを行った結果、合計24本の全試料を採取することに成功しており、現在、その試料を用いて大型三軸試験機による静的強度試験、動的強度試験、動的変形試験および透水試験を進めているところである。
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