近年、余暇活動の多様化・活発化が進む中で海洋性レクリエーションに対する要請が増大してきており、その中で特にヨット、モーターボート等プレジャーボートによるレクリエーション活動が活発化してきている。また、プレジャーボートの増加に伴い、保管施設の不足のため放置艇が増大し、水域をはじめ港湾施設等の適正な利用と管理に支障となるばかりでなく、事故や漁業者とのトラブルを引き起こす要因ともなっている。このような背景の下、運輸省港湾局では今後のマリーナ整備に対処していくために、昭和63年12月に「全国マリーナ等整備方針」を策定し、現在、当方針に沿って整備を計画的に推進している状況にある。北海道においても、全国と同様、海洋性レクリエーションが活発化してきており、江差港、小樽港、室蘭港、苫小牧港等においてマリーナの整備が進んでいる。本報告では、北海道において今後とも増大する海洋性レクリエーションの需要に対処すべく、マリーナの配置方針を策定する。まず、道内のプレジャーボートの現有隻数の把握を行い、次にマリーナ計画の基本となるプレジャーボート需要推計を目標年次平成12年で予測した。さらにこの隻数を道内8つの地域に配分した。最後に各地域のプレジャボート需要隻数と現在及び平成12年までの計画隻数を比較し、今後のマリーナの配置方針の検討を行った。 |