「ふれあいの道」事業は、地方都市において町の骨格となる道路について、道路整備と沿道建物群の整備を一体となって行い、親しみとうるおいのある道路空間の創設により地域の活性化を促すことを目的とする北海道開発庁の重点事業の1つである。室蘭開発建設部管内においては地域の特色を生かし、個性的で魅力あるまちづくりを目指している虻田町、浦河町、壮暼町、日高町に対して、その活力ある地域づくりに積極的に支援すべく、「ふれあいの道」事業の実施に取り組んでいる。これらの4町の中心市街地を通過する国道は、道路全体の幅員が狭く、歩車分離が明確ではない上、歩行空間が圧迫されており、各町の住民から「事故が多い」「排気ガス・騒音で悩まされる」「駐車場がなくて買物ができない」など多くの問題が指摘されている。一方、商店街についても、人口減少や他都市への購買力流出、この結果として各個店の非革新性など商店街としての魅力を失いつつある。商店街としての魅力をとりもどし、地区の活性化を図るためには、景観の中にふれあい、やすらぎ、やさしさを演出する沿道景観の整備およびコミュニケーション、遊びといった住民主体の道路空間整備が必要になる。ここでは、当建設部が事業主体となっているこれら4町における「ふれあいの道」事業の概要について紹介する。 |