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 十勝大橋主塔部の温度応力対策について

作成年度 1993年度
論文名 十勝大橋主塔部の温度応力対策について
論文名(和訳)
論文副題 平成5年度(橋-3)
発表会 平成5年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成5年度技術研究発表会
発表年月日 1994/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
神山繁
葛西泰弘
山口賢治
抄録
十勝大橋は、一般国道241号の道路橋として架換え中の3径間連続PC斜張橋で、橋長501m、中央スパン長251m、幅員32.8mを有する。主塔部は、高さが68mであり、1つのロットが幅4.5m×奥行8m~4m×高さ2~4mのマッシブなコンクリート構造物である。また、主塔に用いるコンクリートは、設計基準強度500kgf/c㎡、単位セメント量380kg/m3の富配合のコンクリートであることから、セメントの水和熱による温度ひびわれの発生が予想された。そのため詳細設計の段階で温度応力解析を実施し、その結果から温度ひびわれを制御するための水平鉄筋を非常に密に配置する設計となっていた。ところが一方で、本橋が地震多発地帯に建設される独立一本柱タイプの長大PC斜張橋という構造条件から、主塔に大量の主鉄筋(D51)と帯鉄筋が配置されていること、また、大容量斜材の定着体まわり局部応力に対する補強鉄筋も密に配置されていることなどから、コンクリート打設が困難であろうと当初より予想された。このような状況から、主塔の温度ひびわれ制御鉄筋については、コンクリート打設時の施工性を考慮し、必要にして最小限の鉄筋量を配置できるよう、再検討を実施することにした。検討として、まず、主塔の1ロットを用いて施工時温度応力の計測を実施し、その計測結果から断熱温度上昇量、上昇速度、表面熱伝達率、線膨張係数などのコンクリートの熱特性および応力解析に必要な解析定数を逆解析によって算定した。さらに、それらの逆解析結果を用いて、以後施工予定のリフトについて、温度ひびわれ発生の可能性、およびひびわれ制御鉄筋量とひびわれ幅の関係について検討を行った。本発表では、これらの解析結果と配筋変更の経緯について概要を報告する。
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