国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 長距離バスと道路整備に関する研究

作成年度 1994年度
論文名 長距離バスと道路整備に関する研究
論文名(和訳)
論文副題 平成6年度(道-3)
発表会 平成6年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成6年度技術研究発表会
発表年月日 1995/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
吾田洋一
高木秀貴
大沼秀次
抄録
近年の高速道路の供用区間の伸長に伴い、高速バスの運行系統、利用状況の発展は、目ざましいものがある。従来の路線バスにはない豪華車両の投入、低廉な運賃や高速道路の使用による定時性の確保などが利用者に受け入れられたからである。また路線バスの乗客数が伸び悩み、ほとんどが赤字経営を強いられている業界の中にあっては、高速バスは唯一高成長・高収益部門であるため各社が新規路線開拓に必死である。高速バスとは、全国的には当該系統距離の半分以上を高速自動車道等の自動車専用道を運行している乗合バスである。北海道においては、高速道路の整備延長が短いことから高速バスではなく、同じく時間距離を短くする観点から「都市間直行客を主たる目的としたもので、高速道路利用による高速バスおよび発着区間内での停留所を少なくした特急バス系統」とした長距離バスとしてとらえると、道内の拠点となる都市を結ぶ都市間バスは、その運行系統・利用状況も拡大傾向にある。このように北海道の長距離バスは、乗合バス業界の中で魅力ある分野であるが、その一方で一部輸送人員の低迷といった問題も生じてきている。特に同じ路線でJRの便数増加・時間短縮・運賃値下げ等のサービス強化で競合している場合、必ずしも楽観的な展望とは言えない。しかしその中で利用者の住み分けができ、結果的に長距離バス路線運行以前よりも運行区間の利用者総数の増加した路線もある。そこでこの健全なる競合こそ少なからずも北海道経済の活性化につながることになる。またJR地方路線の廃止や本数の減少からその地域の公共交通の利便性が一気に悪化し、都市間バスが地域住民の足とならざる得ない状況になっている。こうした背景から道路管理者は都市間を結ぶ長距離バス路線の道路整備を支援して行く必要がある。本調査は、長距離バス路線として、定時性や信頼性の確保など望ましい道路整備のあり方について検討するものである。
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