平成6年2月の道路橋示方書の改訂に伴い、橋梁設計活荷重が38年ぶりに大幅に見直し改訂された。この改訂により輪荷重は8tonから10tonへとグレードアップされ、新活荷重(B活荷重)と旧活荷重(TL-20)を断面力レベルで比較すると曲げモーメント比で約15~30%、せん断力比で約20~50%の増大となる。このような設計活荷重の増大に伴い、耐荷力調査で補修・補強が必要とされる既設橋の補修・補強方法が全国的に大きな課題となっている。北海道開発局が管理する橋梁で何らかの対応が必要と考えられる橋梁は約300橋といわれ、今後これらの補修・補強の要否を検討しなければならない状況にある。このことから、建設省の会議などでは、①供用荷重下における主桁の実応力度が補強の要否を判定する上で重要な指標となるとして、実応力度を応力頻度測定により計測し、既設橋の使用レベルを考慮して補強の要否を判定するか、または②25ton車の3台連行荷重下の応力を計算によって求め、補強等の要否を判定して良い旨のことが資料として提出されている。そこで、一般国道5号札幌市新川高架橋において新活荷重に対する耐荷力を判定するため実橋載荷試験を行ない、実応力の計測を行なった。本報文は、実橋載荷試験と調査結果について報告するものである。 |