北海道開発局が所管する事業については、「自然との共生」を実現することが強く求められており、閣議決定に基づく環境影響評価(環境アセスメント)のほか、計画、実施及び管理など事業全般にわたって環境への配慮が検討されてきている。しかし、現在各事業で実施されている各種施策については、単一の環境要素に着目した自然の創出例が多いなど、取り組みについてもう少し考慮すれば、さらに良くなると思われる事例が多いのが現状である。これは、自然環境に関する意識、生息環境として創出すべき環境要素の理解度が十分でないことなどによる。また、局内においては環境問題に関する専門的な知識を有している職員が多いとは言えず、環境に対する実践的な知識を吸収することが必要となってきている。さらに、事業を計画・実施していくためには、各地における各種の環境情報を十分に把握する必要があるが、これと同時に、環境問題に精通している学識経験者等の方々との情報交換、意思疎通を図ることも一層求められている。このような背景から、環境審査官室では自然環境に関する基礎知識についての修得の機会を設けると同時に、学識経験者等との情報交換、意思疎通を図ることを目的として、平成5年度から「環境セミナー」を開催している。ここでは、「環境セミナー」の実施が3年を経過し、講演内容の有効活用方法等について当初の目的の達成を考える時期にきていることから、アンケート調査の実施結果を踏まえて、今後のあり方等について検討を行った。 |