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 環境共生型の港湾・漁港構造物の研究開発(Ⅱ)-消波ブロック被覆型有孔堤による港内水質保全-

作成年度 1996年度
論文名 環境共生型の港湾・漁港構造物の研究開発(Ⅱ)-消波ブロック被覆型有孔堤による港内水質保全-
論文名(和訳)
論文副題 平成8年度(指-4)
発表会 平成8年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成8年度技術研究発表会
発表年月日 1997/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
運輸省港湾局は「自然環境と共生した港湾(エコポート)の形成」を重点技術開発テーマと位置づけ、多様な生物が付着する港湾・海岸構造物の開発、海水交換技術、導水技術の実証などの技術開発に取り組んでいる。また、漁港においても同様の趣旨に基づいて「自然調和型漁港づくり推進事業」に着手した。環境問題に対する関心が世界的に高まる中、港湾・漁港構造物に環境共生機能を付加する技術の開発が強く求められている。前報では、『港湾・漁港構造物やその周辺に多様な生物の生息場所を創造する』ことを目指して、構造物と海生動植物のかかわり方、藻場機能を構造物に付加するための適切な条件、現地に施工された藻場機能付き防波堤の効果などを長年にわたる調査結果に基づき取りまとめた。今回は、『港内などの閉鎖性水域の水質環境を良好な状態に保つ技術』として消波ブロック被覆型有孔堤を取り上げる。これは波浪エネルギーを利用して海水導入を行う技術である。同様の技術としては、遊水部付き有孔堤、潜堤付き孔空き防波堤などが実用化されており、前者は様似漁港において概成している。消波ブロック被覆型有孔堤は、一般的な消波ブロック被覆型防波堤に導水孔を設けただけの非常に単純な構造であり施工性に優れた特徴を有している。また、これまでにも模型実験等により海水交換機能の有効性が明らかにされてきた。ただし、これらの研究は、導水孔開口率の比較的小さな有孔堤を対象にしたものである。最近では、水域利用の多様な要請に応えるため、海水交換機能のより高い、導水孔断面積の比較的大きな有孔堤が現地に計画、建設されるようになった。しかし、海水交換がより促進される一方で、伝達波浪が港内へ及ぼす影響が懸念され、更に堤体の耐波安定性や部材波力などの新たな問題が生じた。本報では、水理模型実験および現地実証試験により、有孔堤の水理特性と港内水域全体の海水循環に及ぼす効果を検討するとともに、有孔堤の耐波設計法を提案する。
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