近年、表土処理土(伐開すき取物)は、建設副産物として受入れ施設にて処理しているが、受入れ施設の整備が遅れており、処理に苦慮しているのが現状である。そこで、表土処理土(伐開すき取物)の有効利用および建設コスト縮減を目的に盛土材料への利用の可能性を、北海道内11地区から試料を採取し、北海道開発局開発土木研究所にて室内土質試験を行い、土質工学的特性を把握し検討している。この検討に基づき、旭川開発建設部 上川道路建設事業所において建設コスト縮減モデル・試験施工工事を実施する事になり、高規格道路 旭川紋別自動車道 上川上越道路 L=18.0km区間において、盛土工事(一般国道450号上川町天幕改良工事)L=1.8km区間の内、工事延長L=126.00m区間で試験施工工事をした。本報告は、①表土処理土単体使用(伐開すき取物)区間 延長L= 26.00m②表土処理土混合使用(伐開すき取物+良質土)区間延長L=100.00mの両区間で、地山上に表土処理土(伐開すき取物)を敷均し転圧後、良質盛土材料を表土処理土上部に盛土施工を行うもので、施行時および施行後の盛土動態観測を沈下板・傾斜計により測定し、その測定結果および今後の留意点を報告するものである。 |