用水路の施設管理業務を行う上においては、巡視点検、故障処理、補修工事、漏水防止などの日常的な維持管理が必要であり、日々これらの業務を効率的に行っていくには施設の情報管理が重要なポイントとなる。また、将来に亘る効率的な施設管理を行うためには、維持管理を考慮にいれた図面や調書類などの施設情報の体系的な整備が必要となる。用水路の施設管理においては、用水路地下埋設物の位置、形状、施工年度などを台帳として整備し、その台帳の継続的、定期的な更新体制を整え、管路図面、調書などの一元的な整備及び管理が重要となる。従来の施設管理においては、紙図面としての工事完成図や施設構造図及び管理台帳などで対応してきたが、情報更新・情報検索機能・情報集積・資料の保管スペースを勘案して、今後、用水路施設管理をよりスムーズに運営するためには、パソコンなどを利用して用水路の図面や施設情報を体系的にデータベース化することが有効な方法と考えられる。このため北見地区では、用水路施設の引き渡しに際してパソコンを使った用水路施設管理システムを構築し施設データの登録を行った。本報告では、用水路施設管理システムの特長、構成、使用方法などについて報告する。 |