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 沼田ダム盛立に伴う埋設計器の挙動解析について

作成年度 1986年度
論文名 沼田ダム盛立に伴う埋設計器の挙動解析について
論文名(和訳)
論文副題 昭和60年度(E-15)
発表会 昭和60年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和60年度技術研究発表会
発表年月日 1986/08/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
山本正人
玉木久之
川村博之
中島和宏
抄録
沼田ダムは、国営土地改良事業雨竜川中央地区の一環として、雨竜郡沼田町字浅野に建設中の堤高44.9m、堤頂長395.0mの中心コア型フィルダムで、近傍市町村の水田・畑のカンガイ用水及び水道水源確保を目的としたダムである。フィルダムは土木工事の中では大工作物であるとともに、水と土質及び土石材料という厳しい問題があること、また厳しい条件下においての設計施工が行われることもあり、堤体及び基礎の施工処理上、挙動予測が重要となってきているまた、最近の有限要素法などの解析技術の発達によって、堤体及び基礎地盤の応力、変形、間ゲキ圧などの大きさや分布性状が比較的容易に計算されるようになり、実測値との比較検証の点からも挙動予測に対する関心は一般と高まってきている。ダムのような構造物の挙動変化は急激なものではないので、常に前回の記録と対比しつつ測定することが必要である。また、完成後のダムは設計計算値と必ずしも一致しないので挙動を示している場合が多いので、設計計算の結果と実測値とを比較し、逆解析することによって検証することもケースによっては必要である。本ダムにおいては、最大荷重の作用するダム河床部に大規模な破砕帯が存在している。過去において本ダムのように大規模な破砕帯の上に盛立を行なった事例は数少ない。そのため、基礎地盤及び堤体の安定性は、有限要素法により検討された。その結果をもとにして埋設計器の配置を決定し、計器の機能が有効に働くように努めた。また盛立前には、施工業者、関係コンサルタントを含めて埋設計器検討会を催し、適切な計器の設置が行なわれるよう施工業者を指導すると共に、盛立完了に伴って計器の実測値から次年度における挙動を予測し、盛立がはじまると予測された値と実測値を比較しながら、施工中のダムの安定性をチェックしてきた。こうして、昭和59年度盛立に着手した本ダムは、本年度まで17mの高さに至り、昭和64年度の試験湛水に向けて鋭意施工中である。本報文は、種々の計器のうち、特に循環式間ゲキ水圧計と岩盤圧縮変位計について、本年度の盛立に伴う挙動についてまとめたものである。
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