国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 水制工設置後の河床変動の予測手法に関する研究

作成年度 1987年度
論文名 水制工設置後の河床変動の予測手法に関する研究
論文名(和訳)
論文副題 昭和61年度(D-9)
発表会 昭和61年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和61年度技術研究発表会
発表年月日 1987/06/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
中津川誠
清水康行
抄録
水制は水流の局所的な水理挙動を積極的に制御するための工作物である。具体的には、流速の抑制(減速効果)、水流の制御(水刎効果)をもって、流路の固定、護岸の負担軽減、土砂沈でんの誘致、導流などの機能を果たす。このような水制工は、簡易で低廉、かつ自然の力を最大限に利用した効果をもたらす極めて有用な工法で、古来より多く用いられており、近年、その効用が再重要視されてきている。しかしながら、現実的にみると、設置に際しての各種諸元は、過去の調査や経験的なバックグラウンドから決定されていることが多く、汎用性かつ定量的な予測を踏まえて得られているとは言い難い。特に、水制設置によって生ずる土砂の移動や流路の変化などについての動向は、未だ確固たる予測方法が確立されていない。そこで、水制効果の予測を行うために、何らかのシュミレーションを行って、その水理機構が明らかにされねばならない。このためアプローチ法としては、模型実験を主体とした物理的シュミレーションによる方法と、設定された初期条件や境界条件の下で、運動や物質収支に関する基礎方程式を解くなどの数学的シュミレーションによる方法が考えられる。前者については、原型との相似則や実験条件の選定、精度の点で、多くの制約があり、普遍的特性を見い出すことに困難が大きい。一方、後者については、最近になって、特に二次元的な流れや河床変動を精度良く再現できるモデルが開発されてきており、その利用に大きな期待がもてる。とは言え、実験で得られた成果を背景として、注意深く運用を図っていかねばならないことも事実で、その意味から、前者を全く無視しさることもできないと言える。以上を踏まえ、今年度は、水制効果について、数値計算と水理実験の側面から、その問題点と可能性を明かにしつつ、基礎的検討を行うこととする。
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