除雪トラックは機動性が良いため高速除雪の主力機械として使用されているが、近年の郊外歩道延長の増大に伴い、サイドウイング付除雪トラックによる歩道除雪の施工が多く用いられてきている。この歩道除雪は車道の一次除雪と同時に施工する場合が多く、一般の拡幅作業と比べて除雪速度も速いので、横すべりやスピンの発生による事故の危険性が高い。このため、サイドウイング作業の特性を調査し、安全性、操作性の向上を図る必要がある。また、本装置は雪を路側に押し出す作業と、通称マックレ作業と呼ばれる雪のかき込み作業の双方に使用できる構造(I,M)になっているが、その切換えに時間と労力を要するため効率的でない。したがって、除雪状況に対応できるようにサイドウイングからマックレの切換を簡易化する必要がある。本調査はこれらを目的とし、昭和59~61年度の3ヶ年で実施するものである。昭和59年度はサイドウイング作業に関する文献等の資料調査、実態調査及び作業特性の調査のための現場試験を行った。昭和60年度ではサイドウイングからマックレの切換装置を備えた油圧式2ウェイサイドウイング装置を試作し、各部強度、構造、作動状況等を調査するため現場試験を行った。 |