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 揚土式土運船の開発試験

作成年度 1987年度
論文名 揚土式土運船の開発試験
論文名(和訳)
論文副題 昭和61年度(G-2)
発表会 昭和61年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和61年度技術研究発表会
発表年月日 1987/06/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
従来、浚渫土砂は埋立などに用いられる一部を除いて、そのほとんどが港湾の近海に沖捨てされてきた。しかしながら近年、自然環境の保全などの社会情報の変化、ならびに二百海浬漁業専管水域が、世界各国で設定された国際情勢の推移にともない、必然的に我国の沿岸漁業資源の保護、育成の気運が急速に盛上がってきた。このため、浚渫土砂の海洋投棄は現在きわめて困難な状況となっており、部分的に陸上処理が行われているのが実情であるが、近い将来、すべての浚渫土砂が海洋投棄できなくなる厳しい事態も予測されている。このような現状においても、浚渫工事は港湾の機能を円滑に発揮する上で、必要不可欠であり、このため揚土式土運船を開発すべく昭和55年度を初年度に試験を実施した。昭和55年度は、アイデアを具現化した縮尺模型により主に作動性を把握する試験を実施した。昭和56年度は、55年度に製作した模型を改造し、縮尺1/4として、砂およびシルトの2種類の土質を用いて実験を行い、土質が異る場合の傾向のちがいを把握した。昭和57年度は、縮尺模型実験で明らかにされた各種の問題点に、改良を加えた揚土装置の実物大模型を製作し、含水砂を用い各種の掘削方法で実験を行った。昭和58年度は、当局保有の土運船を改造し、57年度製作した揚土装置の実物大模型を搭載し、実際の浚渫土砂による海上実験を行い、船舶としての安全性、作業性に関する各種のデータを得た。昭和59年度は実験当初に対象土質として設定した、砂、シルト以外の土質に対する適用範囲を見出す目的で、礫及び玉石混じり土砂の配合率を変化させ、実物大模型による陸上実験を実施した。昭和60年度は、最終年度として揚土式土運船の実用化をより具体的にするため泥艙内の余水処理検討と試設計を実施した。本報告では、紙面の都合により最終年度の実施内容を中心に報告する。
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