新十勝大橋の架橋される帯広市は十勝支庁唯一の市で、道東における社会、経済、文化の中核都市として発展している。近年、帯広市産業経済の発展に伴う人口集中化は近隣町村におよび特に音更町は十勝川をその行政境界としているが、最近は帯広市のベットタウン化の傾向を強め行政区域とは別に一体の市街化を形成している。この地域間交通を処理する道路は一般国道241号であり、昭和15年に架橋された名橋と称せられる「十勝大橋」が唯一の連絡橋となっている。交通混雑は著しく国道そのものの機能が損なわれ、交通条件を改善するために計画された帯広北バイパス道路綱の整備は急務となっている。「新十勝大橋」は、このバイパスに於ける十勝川を渡る橋梁として建設されるもので、橋長755m、幅員12.75mの上下線を有する長大橋である。本橋は上部工は中央部が105m+170m+105mの3径間連続PC変断面箱桁形式であり、連続PC橋としては国内最大である。又、下部工は、中央径問のP-2、P-3は大規模なピアケ-ソン形式を採用している。底版面積870㎡を有する大型構造物であるP-3橋脚については、土木学会の昭和61年度に制定されたコンクリート標準示方書のマスコンクリート、並びに寒中コンクリートの範疇に入り、また、日本コンクリート工学協会のひびわれ制御指針をも含めてマスコンクリートと称されるため、有限要素法(2次元)等により、温度応力解析を行い、その結果と温度及び実測ひずみによる換算応力を比較した中間報告である。 |