近年自動車による輸送量の増大に伴い、道路の主要な構造物である橋梁は、ますます苛酷な荷重条件で使用されているのが現状である。橋梁の中には、旧示方書によって架設されたもの、架設年次が古く老朽化しているものなどがあり、これら橋梁の補修、架け替には、多大な費用と期間が必要であることから、常に状況点検を行い損傷の初期にその進行を防ぎ、良効な状態を保ち、耐荷力の維持、耐久性の向上を図るなど合理的な 維持管理の重要性が大きく取りあげられている。このような背景から、北海道開発局では、昭和46年から人が容易に近づき、目視点検のできない橋梁の裏面や側面などの点検用として開発されたゴンドラ式橋梁点検車を使用して点検を行ってきたが近年著しく向上している光学技術を取り入れることにより、作業の安全性、作業効率、客観性等の向上を図る目的で昭和59年度に当局が始めて開発導入したテレビモニター式橋梁点検車を使用して昭和60年から3年間橋梁点検作業を実施してきた。この間機械の改良に併せて、モニター方式による点検手法の確立点検精度及び能率の確認、記録方法等について調査を行い、一定の成果を得たのでその結果について報告するものである。 |