国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 砂マウンド混成堤に関する調査研究(継続)

作成年度 1987年度
論文名 砂マウンド混成堤に関する調査研究(継続)
論文名(和訳)
論文副題 昭和62年度(A-4)
発表会 昭和62年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和62年度技術研究発表会
発表年月日 1988/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
近年、比較的水深の大きい海域で防波堤を建設する例が多くなってきている。この場合の防波堤の設計方法としては、堤体高を大きくする方法と基礎マウンド厚を大きくする方法の2通りがあるが、前者は大型ケーソンが製作出来なかったり、端支圧が大きくなりすぎたりする短所がある。また、後者は材料費増大するのが難点である。本研究は後者の基礎マウンド材のコストを低減させるため、通常のマウンド材に用いられる中割石の一部を安価な浚渫土砂に置き換えた砂マウンド堤の可能性について検討するものである。砂マウンド混成堤の安定問題は次の2つに大別できる。1つは砂マウンドの洗掘問題であり、他の1つはケーソンおよび根固工の波力に対する安定問題である。前者では、砂マウンドが長期に渡って安定であるためには設置海域における通常の波浪条件では洗掘が生じない水深を保って砂マウンドを建設することが第一条件となる。従って、問題は異常波浪時において砂マウンドが安定であり得るのか、たとえ洗掘が生じたとしても防波堤の安定が維持出来るのかという点になる。後者ではマウンドの形状によって作用波圧がどのように変化するのか、また、最大波力はどの程度であるのかが問題となる。本研究は、昭和61年より開始されており、昨年は二次元造波水路を用いて砂マウンド堤直立部に作用する波力および砂マウンド法面の洗掘に関する基礎的な実験を行なった。この実験は苫小牧東港の砂マウンド実証実験堤をモデルとしたもので、マウンドの洗掘状況、洗掘防止工法、波圧の作用状況などについて一定の結論が得られた。それに基づいて、現地では昭和62年、水深-16.2mの地点で砂マウンド天端高-13.5m、法面勾配1/60、捨て石基礎天端高-11.0mの基礎上に、幅21.0m 長さ12.5m 高さ12.5mのケーソンが2函据え付けられ、上部工が+3.0mまで打設された。本年度は、昨年の実験結果を踏まえ、二次元水路においては一般的な砂マウンド形状を想定しマウンド形状の変化に伴う波力の変化状況を明らかにすること、および平面水槽において砂マウンド防波堤が建設途上で延長が短く、島堤のように孤立した構造物となっている場合の洗掘状況について検討を加えたので、その結果について報告する。
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