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 下川流雪溝冬期(厳冬期)使用対策について

作成年度 1987年度
論文名 下川流雪溝冬期(厳冬期)使用対策について
論文名(和訳)
論文副題 昭和62年度(道-20)
発表会 昭和62年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和62年度技術研究発表会
発表年月日 1988/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
吉川眞行
渡辺至大
油井澄男
抄録
北国にふわさしい冬の快適な生活環境作りを目的とした「冬トピア」推進事業の一環として、克雪地域創りをめざし、市街地道路で従来行われて来た機動力による運搬排雪に替る積雪処理方法として流雪溝の面的整備を計ろうとするものである。流雪溝とは、流水(主に河川水)の持つ掃流力を利用し、雪を運搬排雪しようとする施設であり、新潟・山形の東北・北陸地方の豪雪地帯で多くの実施例が見られる。しかし道内ではわずかに倶知安町、喜茂別町、砂川市に実施例が見られるだけでその歴史も浅い状況にある。これら実施例によれば、低温の場合、投入口の飛沫の凍結、流末排水口の流雪水の停滞、結氷等が生ずることがあるとされている。このような現象は、日平均気温-5℃前後、日最低気温-10℃前後で起ると言われている。従って低温時の投入制限など対策を必要としている。下川町の冬期気象条件は、日平均最低気温が-10℃~-15℃であるが、-20℃以下となる日もしばしばあり、さらには最低気温の極値は-30℃をも越えている。したがって流雪溝の実施例が多い北陸地方と比較して極端に気象条件が異なる北海道の中でも下川町は有数な厳寒地であると言える。このような地域にあって、一般国道239下川流雪溝は昭和59年度基礎調査、昭和60年度実施計画設計を経て、昭和61年度試験工事に着手し、名寄方向に対して右側44m、左側176m完成となったものである。流雪溝の一部完成に伴い試験的(投雪時間の規制)に供用開始の運びとなったことから、今回2月・3月に2回の投雪実験を行い流雪の動向を観測し、投雪量と流水量の因果関係、流雪溝内温度の挙動をまとめ、S.61年12月~S.62年3月までの、試験供用期間中に発生した凍結現象状況及び、構造的検討事項を現地継続的観察調査、写真記録を基に下川流雪溝の全体計画の問題点を整理し、積雪寒冷地域における流雪溝の問題点を考察するものである。
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