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 多変量解析による漏水危険度評価について

作成年度 1981年度
論文名 多変量解析による漏水危険度評価について
論文名(和訳)
論文副題 昭和55年度(D-25)
発表会 昭和55年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和55年度技術研究発表会
発表年月日 1981/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
加納敏行
南波幸吉
瀬川明久
抄録
石狩川の治水事業の歴史は蛇行のショートカットの歴史と断言できるほど、数多くのショートカットが実施され、旧河道上には多数の旧川締切堤が構築されてきた。又、千歳川流域には樽前山、恵庭岳から噴出した火山灰や火山礫が堆積し、堤防地盤を構成している。一般に旧河道に堆積する砂礫地盤は透水係数が非常に大きい。又、火山灰や火山礫は透水係数が大きいばかりでなく、水に対する抵抗力が極めて弱い。このため、漏水の危険性が高く、昭和50年洪水時には数多くの漏水現象が観察されている。本検討はこれらの地域の漏水危険度評価を行ない、今後の漏水対策計画の基礎資料に資するために実施したものである。従来の漏水現象に対する安全度評価方法は、2種類に大別できると考えられる。1つはボーリング調査や透水試験によって得られたデータをもとに簡易式やFEM解析を用いて解析的に漏水量や動水勾配、限界流速等を算出し、安全度を把握する方法。他の1つは微地形判読による方法である。前者の方法は石狩川開発建設部における昭和52~54年度の漏水調査において使用された方法で、透水係数の精度に著しく影響され、実績との対応は必ずしも良好とは言えない。一方後者の方法は比較的簡便な評価が可能であるが、精度が粗いという欠点がある。これらの手法に対して多変量解析による評価方法は、漏水現象に関与すると考えられる要因の漏水に対する影響の大きさを量的に評価し、各要因の線形和によって表わされる判別式によって危険度の判定を行なおうとするものであり、データの量と質が十分である場合には精度のよい簡便な評価を行なうことができる。幸い当建設部では昭和52年度から継続して漏水調査が実施されてきたため、良質な資料が比較的豊富に得られた。このため、本年度は多変量解析による漏水危険度評価を行ない、得られた結果について報告する。
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