国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 神竜幹線導水路の施工について-膨圧を有する蛇紋岩地帯での導水路トンネル施工-

作成年度 1981年度
論文名 神竜幹線導水路の施工について-膨圧を有する蛇紋岩地帯での導水路トンネル施工-
論文名(和訳)
論文副題 昭和55年度(B-19)
発表会 昭和55年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和55年度技術研究発表会
発表年月日 1981/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
竹内兼蔵
大島曠一
杉本吉一
安田勉
抄録
神竜幹線導水路は、国営北空知地区土地改良事業の一環として、神竜地域3,600haの基幹施設として施工されている大規模導水路トンネルである。トンネル施工地域は北海道の中央部に位置する神居構造帯であり、押し出し性膨張性により強大な地圧の発生をみる蛇紋岩がトンネル全長3,240mの1/3に相当する区間に分布しており、これ迄のこの種の地域におけるトンネル工事においても極端な難工事として記録されている。蛇紋岩地帯の地圧は、地山の強度不足に起因する塑性領域の拡大により発生するものであり、このため昭和53年度に下流納内側において一部試験的に実施し、これを踏まえ昭和54年度からは新たに吹付コンクリート工法を採り入れ、地圧の進展を効果的に抑制し、順調に掘進中である。昭和55年11月20日現在、上流側480m、下流側740mを既に掘り終え、昭和57年度の完成を目指し鋭意努力中である。トンネル工事は、掘削→支保工→巻き立て迄の単独工程を連続的に反覆させる工事であるが、これ迄数多くの工事が実施されてきたにもかかわらず、いまだにその工法決定の大部分は切羽に従事している技術者の経験とカンに頼っているのが実状である。近年におけるトンネル工事の大規模化と高度化に呼応し工事の安全性及び施工性の確保の為にも、他の土木工事のように数値解析手法により体系化されることが待たれている。このためには、トンネル掘削による岩盤内の応力状況及び歪分布を数値的に把握し、その値に基づくトンネル掘削工法の体系化が必要である。今回の計測はこの一環として地盤の挙動を数値的に解析する目的で、支保工のひずみ測定・トンネル内空変位、周辺地山の変位、作用土圧の測定を実施した。本報文では、これらの計測結果を報告するとともに、支保工のひずみの測定結果から、村山博士の提唱する理論に基づき、トンネル土圧の解析を実施したのでそれらの経過について報告する。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.