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 室内試験による砂質地盤への注入材料のグラウチング効果について

作成年度 1981年度
論文名 室内試験による砂質地盤への注入材料のグラウチング効果について
論文名(和訳)
論文副題 昭和55年度(E-5)
発表会 昭和55年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和55年度技術研究発表会
発表年月日 1981/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水見洋
毛利邦彦
尾形悟
鎌田峰夫
抄録
御料ダムは天塩川水系風連別川支流長根川に風連地区国営直轄かんがい排水土地改良事業の一環として、かんがい用水確保のために建設される中心コア型ロックフィルダム(H=23.9m、L=600m、V=290,000m3、総貯水量5,780,000m3)である。昭和5年に建設された旧御料堰堤が老朽化したためにこれを全面撤去し、約10m下流に新しいダムを建設するもので、昭和54年以来工事が進行中である。本ダム地域は新第三紀鮮新世の安山岩類(フーレベツ火山噴出物)と、これを覆っている同年代の堆積岩類(パンケ層)が分布しており、強度については充分なのであるが透水性がやや大きく、その改良が特に必要となった。パンケ層は、下層から順に泥岩・亜炭・凝灰岩互層(Ms1層)、砂岩・礫岩層(Ms2層)、泥岩・砂岩・凝灰岩互層(Ms3層)、泥岩層(Ms4 層)の4つの層に大きく区分され、特にMs2層が未固結性で透水性が大きい。先行圧密を充分受けているためにN値は50以上であるが、透水係数は場所によって30ルジオン以上を示すところがある。本ダムではこれを3ルジオン以下に改良するものである。一般にグラウチングによる砂礫層へのセメント注入は不可能であるといわれているが、本ダムでは種々の工法を技術的、経済的両側面から検討した結果、グラウチングによって改良することとし、その手法としてソレタンシュ注入工法を採用することに決定した。ソレタンシュ注入工法は二重管方式をとり、33㎝間隔に注入バルブがあるもので、ひとつのバルブに集中的に圧力をかけてスリーブ材を割り、注入対象材料にセン断を発生させて強制的に注入するものである。一般に砂礫の場合はセン断が起こっても構成している粒子が動くだけで、そこからクサビを打ち込むような形での脈状注入が進行しにくい。そこで、注入材料の側面から検討することとなった。
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