砂利道の敷砂利厚やアスファルト等舗装道路の舗装構造は、路床の設計CBRを基に設計される。そしてこの設計CBRは、建設する道路の路床となる地山土や盛土用土を採集して試験室へ持ち込み、水の飽和による路床土の支持力低下を想定した室内CBR試験から求めることが、舗装要綱に定められている。しかしながら、北海道のような寒冷地においては、凍結の融解期に、路床支持力が最も低下するためで、融解期の現場CBR試験から設計CBRを決定する必要がある。しかし、建設する道路ごとに融解期の現場CBRを実測することは、多くの時間と労力を要し、しかもその測定精度にも問題がある。このため、アスファルト等舗装道路では、昭和44、45年の融解期に、道内各地の国道で行なわれた現場CBR調査の結果より、路床や凍上抑制層の材料別に一定の設計CBRを設定し運用している。しかしながら、砂利道については、材料別の設計CBRは設定されていない。そこで今回、国道調査結果の砂利道への適合性と、山砂の現場CBRの把握と、さらに砂利道における、材料別の設計CBRの設定を目的として、融解期における砂利道の現場CBR調査を行った。本文では、砂利道での調査に基づき、国道調査の結果とその設計CBRの取り扱いの、砂利道への適応性などについて検討する。 |