国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 冷涼地帯における畑地かんがいについて(第2報)

作成年度 1981年度
論文名 冷涼地帯における畑地かんがいについて(第2報)
論文名(和訳)
論文副題 昭和55年度(E-10)
発表会 昭和55年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 昭和55年度技術研究発表会
発表年月日 1981/10/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
荒木宏範
駒井明
船木誠
抄録
オホーツク海沿岸の北部に展開する西紋地域は、冷涼寡雨な気象条件と保水力の乏しい重粘土の分布する自然立地条件下にあって、牧草を代表とする耐寒飼料作物に支えられた酪農経営を主体として発展してきた。しかし、春先の乾燥した西風や、春から夏にかけての降水量不足により、潜在的な早ばつ被害を受けており、特に昭和51、53年には記録的な早ばつ被害が発生し、酪農経営に著しい打撃を与えた。この対策として、安定した粗飼料生産基盤整備の一環をになう牧草かんがいを目的とした国営雄武土地改良事業の早期着工が地元から要望され、牧草かんがいに関する実証的な試験調査を昭和54年から雄武町において開始することとなった。初年目は、調査方法の検討、試験圃場の設置等の後、7月下旬からかん水し、2~3番草を主体として調査を行った。折しも7~8月に晴天が続き、地域一帯が大早ばつに見舞われた中で、著しいかん水効果が発現し、当地方における牧草かんがいの必要性を改めて認識したところであった。第2年目に当たる55年度は、典型的な前半降雨不足型の気候に見舞われ、年間収量の半分以上を占めるといわれる一番草に早ばつ被害が発生したが、かん水処理区では早ばつに対する抵抗性や収量増が追認される結果となった。しかし、生育期の後半は低温気味で経過したこともあって、2~3番草においては8㎜区で収量の停滞を招く傾向もあり、気候の変動に対応した散水方式や散水量の検討が重要と考えられた。ここでは過去2ヶ年に得られた牧草かんがい調査の中間結果を報告する。
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