国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 礼作別湿地ビオトープの生態系について

作成年度 2002年度
論文名 礼作別湿地ビオトープの生態系について
論文名(和訳)
論文副題 平成14年度(河-16)
発表会 平成14年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成14年度技術研究発表会
発表年月日 2003/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
五十嵐幸雄
石山清
佐々木博文
抄録
本事業は、土取場跡地を活用することで湿地ビオトープの造成を試みた事業である。築堤工事において、堤体材料は河川敷から採取しているため、河川敷には掘削が行われた後の土取場跡地が残る。これまでの築堤工事では、掘削が終了した後の土取場跡地は平らに整地されるために、整地後には一様な草原やヤナギ林が形成されていた。しかし、本事業においては、堤体材料採取時から掘削形状を工夫し、掘削後も平らに整地せずに、そのまま窪地として残すことで湿地ビオトープを造成した。その結果、窪地となった土取場跡地には当初の目論見どおり水が溜まり、タンチョウをはじめ湿地性の動植物が確認されるようになった。このビオトープ造成は「築堤工事」と一体的に行われたものであり、「ビオトープ造成」に別枠の工事費は計上されていない。つまり、本事業は堤体材料採取時に、新たなコストなしに湿地ビオトープの造成が可能であることを示す事例である。なお、本事業は河川敷地内における湿地造成のための実験的な事業であり、造成された湿地にどのような生物が生息・生育するようになるのかについて、追跡調査を実施中である。
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