シンボルマーク独立行政法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 魚類等の生態環境に配慮した頭首工の施工事例

作成年度 2002年度
論文名 魚類等の生態環境に配慮した頭首工の施工事例
論文名(和訳)
論文副題 平成14年度(共-19)
発表会 平成14年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成14年度技術研究発表会
発表年月日 2003/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
佐藤大輔
小嶋義次
廣田幸二
抄録
農業用水の取水施設である頭首工は農業土木の歴史の中で日本各地に建設されている。頭首工は河川を横たわる形で建設されるため、何らかの対策を採らなければ河川の生態系を分断する形となる。そこに生息する魚類にとって、頭首工が障壁となっているか否か、ということが河川生態系の保全状況を判断する基準の一つとされ、いかに上下流の生態系の連携を保つかが頭首工設計の大きなテーマとなっている。故に、自然環境との調和を図りながら、同時に地域農業の維持に必要不可欠である各種施設を設置するためにも、土木技術者にとって生物の専門的知識を踏まえながら施工に取り組む態勢がますます重要となっている。畑地帯総合土地改良パイロット事業「小清水地区」では畑地かんがい用水の取水施設として、斜里川水系札鶴川に「札弦頭首工」を建設している。斜里川水系はサケ・マス類の増殖河川であるほか斜里川本流においてイトウ(絶滅危惧種ⅠB)の生息とその産卵床が確認されており、数少ないイトウが再生産される河川として注目されている。本頭首工の施工にあたっては、当初は魚類対策としてサケ・マス等の魚種に主眼を置いていたが、イトウ生息の確認に伴い、これらの生態にも配慮した施設内容と施工方法の見直しが必要となった。当報文は、魚類の行動性に配慮した魚道や河床部のあり方、取水口に迷入した稚魚の復帰策、河川環境の保全など、生態保護対策として検討した各種アイデアの検討経緯と、採用した施工事例を紹介するものである。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.