国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 海洋コンクリート構造物の表面はく離要因に関する調査

作成年度 2002年度
論文名 海洋コンクリート構造物の表面はく離要因に関する調査
論文名(和訳)
論文副題 平成14年度(港-9)
発表会 平成14年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成14年度技術研究発表会
発表年月日 2003/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
遠藤裕丈
田口史雄
窪内篤
抄録
海水と凍結融解の作用を複合的に受ける北海道内の沿岸コンクリート構造物をみると、凍害による表面はく離の被害を目にする場合がある。表面はく離は、構造物の美観、はく離に伴う重量損失、表層組織の弛緩に伴う透水性や透気性の低下およびそれに起因する二次的な劣化の併発、さらに鉄筋構造物ではかぶりへの影響が懸念される。良質な社会資本のストック、ライフサイクルコストの縮減等の観点から表面はく離抑制対策の確立は寒冷地において大きな課題と言える。筆者は前報で、骨材の品質に着目した凍害劣化抑制対策の検討を行い、耐久性指数(コンクリート「自体」の耐久性)の向上は確認されたが、質量減少率(表面はく離)の改善効果は顕著に示されなかった結果を報告した。そこで、本研究ではコンクリート表層の品質に着目し、凍害劣化抑制対策の確立に不可欠な劣化要因の把握・整理を行うことを目的に、北海道内の沿岸コンクリート構造物で調査を行うこととした。既往の調査例をみると、鮎田らによる曝露供試体の外観調査や、北海道開発局港湾建設課による道内沿岸構造物の外観調査などがある。いずれも、使用するセメントの種類(普通セメントと混合セメント)の違いが表面はく離の発生に影響を及ぼしている傾向がみられたことを報告している。しかしながら、外観調査から物理化学的な領域に踏み込んだ調査および考察が行われた例がほとんど見当たらず、表面はく離劣化の要因に関する情報が十分に蓄積・整理されたとは言い難い。そこで、セメントの種類に重点を置き、表面はく離が発生している北海道内の沿岸コンクリート構造物からコアを採取して物理化学的な試験を行い、その結果から表面はく離の要因に関する考察を行ったので、ここに報告する。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.