近年、交通量の増大に伴って、大型車混入率も増加の傾向にある。また、冬期間の完全除雪が行われるようになって、路面が常時露出しており、スパイクタイヤの常用などにより、舖装の摩耗が進み、わだち堀れや、破損の原因になっている。特に、わだち堀れによる幣害として、車両走行中にハンドルがとられたり、水がたまることによって、歩行者に水が飛散したり、冬期には、雪氷が残ることになり、交通安全上大きな問題となる。本補修区間の一般国道5号森町、森バイパスは、延長3,225m(普通コンクリート舗装1,600m、連続鉄筋コンクリート舗装1,000m、PCコンクリート舗装490m、上鳥崎橋135m)からなっており、昭和47年12月に供用を開始して以来すでに12年が経過して、摩耗およびクラックが著るしく、早急に修繕を行う必要が出てきた。従来のコンクリート舖装の補修としては、コンクリート版をベースにしてアスファルト舗装によるオーバーレイが一般的に行われて来た。しかしこれによると、縁石を上げたり、歩道の設置換など、車道部以外の附帯工事が多くでてくるので現在の舖装高さを維持しながら、対摩耗性、施工性を考慮した結果、普通コンクリート舗装版には薄層コンクリート、またPCコンクリート舗装版にはアクリル系樹脂によるコーティング工法の二つの補修工法を選定して試験施工を行ったので概要を報告する。 |